「参加者インタビュー」を掲載しました

参加者インタビュー Vol.04 岡部英子さん

2024年の春期、秋期を通しての最多受講者であり、最年長でもある岡部英子さんにお話を伺いました。息子さんから「こんなん好きなんちゃう?」と勧められて、参加を決められたそうです。

講座一覧を見て、テーマがバラバラなところが一番面白いと思った

エントランス:
エントランスの講座が始まる前は、どんな印象を抱かれていましたか?

岡部さん:
詳しく知らなかったから、リーフレットだけ見て単純に「ああ面白そうだ」って。NHK講座とかだと、こういう風にバラバラなテーマでは載ってないじゃないですか。だからそれが一番面白いなと思った。

エントランス:
これまでに水彩画やエッセイの教室に通われた経験をお持ちの岡部さんですが、そのような習い事と比べて、毎週テーマが違うスタイルのエントランスはいかがだったでしょうか?

岡部さん:
私は、それがすごくいいなと思って。例えば、一般的な講座ならだいたい3カ月とか6カ月とか、そういうものだと「なんか違うな」と思っても、ずっと聞き続けないとダメじゃないですか(笑)。

ここだと結構いろんなことを学べて、全然自分の意図してないことを聞ける。例えば、鉄道の話だと線路の幅が違うとか、自衛隊と海上保安庁は別だとか、いろんな話。毎週「入り口」の話が聞けて、面白かったら、そこから自分で調べたらいい話なので。

「何ごと」という、(パーソナライズされていない)「入り口」

エントランス:
「入り口」をきっかけに、始めたことはありますか?

岡部さん:
個人的に言って、国語の講座もそれで、(もともとあった)エッセイを書こうって気持ちが倍増したというか、ちょっときっかけになった。見てもらうために、ちょっと書いとこうかみたいな。

変な話、自分ごとと他人ごとってあるじゃないですか。で、自分ごとと他人ごとと「何ごと」っていうのがあるとしたら、その「何ごと」がこれ(エントランス)に当たるんですよ。ちょっと変な言い方やけど。

エントランス:
面白いですね、人生には三つの坂があって、登り坂、下り坂、まさか、みたいな(笑)

岡部さん:
そうそう。そんな感じで言うと、ちっちゃい時っていうのは自分ごとで固めるじゃないですか。で、成長するにしたがって、他人ごとに触れるようになって、自分ごとと他人ごとが合わさる。結婚して、他人ごとと自分ごとがくっつく。さらに年を重ねると、今度は(自分ごとや他人ごと以外の)「何ごと」が出てくる。そういうのを自分の中に入れたら、なるほどっていう感じなんですよね。ちょっと分かる?なんと言っていいか分からへんねんけど(笑)。

エントランス:
新聞の講座の中で話が出てきた「ネットで本を買うか、本屋さんに足を運ぶかの違い」というのと一緒かなと思いました。「何ごと」は本屋さんと同じで、「自分ごと」で探していたもの以外が偶然見つかる。想定外の出会い、みたいなことでしょうか?

岡部さん:
多分ね、そういう入り口なんですよね。ネットだったら自発的でないと調べられないけれど、本屋だったらパッと目に入ってくるじゃないですか。エントランスも同じで「何ごと」という入り口なんですよね。私はまさに、そこにハマったんだと思うんです。

自分とは異なる年齢層の「生の声」が聞けて、受け入れられている安心感もある

エントランス:
実際に講座を受けてみて、いろいろな「入り口」の他の面白さが、もしあれば教えてください

岡部さん:
それはね、やっぱり私の年齢だからこそかも分からないけれど、若い人の考え方とか、こういう講座のテーマの選び方とか、センスとか、そういうことですね。それに付随して内容が入ってくるけど、まずは若い人のものの考え方。

エントランス:
70代の岡部さんから見れば、40代を中心とした参加者は「若い」のかも知れませんね(笑)つまり、いつも会ってお話しするお友達とは年齢層が違うということですね?

岡部さん:
普段はこれだけの人数の若い人、男の人も女の人も、そういう人たちと毎週会えないし、意見も聞けないじゃないですか。こうやってランダムに、いろんな層が集まれているのは良いなって。

あと、受け入れてもらえてるなっていうのも何となくある。(実際のところは)分からないんですけど「自分がまだ居れるな」っていうのは、ちょっと安心感になる。

やっぱり世の中はいろいろ変わるけど、根本的なことは変わらないんだなっていうのも、ちょっと感じる。なんか来てると皆さんの雰囲気とか、ある程度なんとなくまとまりがあるなぁって思います。

エントランス:
エントランスの参加者は、雰囲気が似てるというか、印象が近いですか?

岡部さん:
なんとなくそう思う。(年齢も違うし性別も違うけど、みんな)興味があって来ていらっしゃるからかなぁ。

エントランス:
共通点は、知的好奇心?

岡部さん:
高度に言えばね、そうなるのかも知れないけど。なんかちょっと、そういう気持ち(興味)があることはみんな一緒なので。

エントランス:
謙虚さから、はっきりと肯定されませんでしたが、岡部さんの若々しさの秘訣はやはり「知的好奇心」にあるのかなと思いました。

本日は、ありがとうございました。

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