宮本さんは、2024年春期の講座では受講者として、秋期には講座「今日から使える防災の知識」の講師として「エントランス」に参加してくださいました。その両方の視点からのお話を伺いました。

出身地での水害では「備え」の、その後の大きな災害では「幅広いケア」の必要性を痛感しました
エントランス:
被災地に赴き、片付けを手伝うボランティア活動にも参加されたことがある宮本さん。「防災」や「災害ボランティア」の重要性を感じた、経緯(できごと)について教えてください。
宮本さん:
出身地の山口県で台風に伴う水害を経験したことが、まず挙げられます。水や電気が使えないと、ふだんは全く気づかない不便があることを身を持って知りました。その後、阪神大震災の時は関東にいたのですが、神戸出身の友人が「家族と連絡が取れないこと」や「実家に飛んで帰りたいのに、それが叶わない」状況で、かなり精神的に参ってしまって。その様子を直近で見ていて、災害時には直接的な被害に対してだけでなく、様々な角度からのケアが必要なのだと痛感しました。
講座という形で、不特定多数の方に「防災」について広めたいと思いました
エントランス:
宮本さんは、防災士の資格もお持ちですが、今回「講師」に挑戦しようと思ったきっかけは?
宮本さん:
これまでにボランティアとして、地域で「防災」関連のワークショップを行う経験はありました。ただ、自分1人で不特定多数の人に対して、体系立てて伝えるような取り組みはしてきてなかったので。講座という形で「防災」についての情報を広められる、きっかけ作りにしたいなって。

「自分の命は、自分で守る」そして、防災を日々の暮らしの一部に!
エントランス:
今回の講座で一番伝えたかったことは何ですか?
宮本さん:
そうですね。「自分の命は、自分で守る」ということと、「『防災』や『備え』は決してハードルの高いものではない」ということです。「防災」は突き詰めると衣食住のことなので、特別な行事とかイベントみたいに位置づけないで、日常生活に落とし込んでもらえれば、面倒くささはなくなるはず。(受講者が)そうなってくれることが、私の今日の目的です。
テーマのどこに的を絞って伝えるべきか難しかった。でも、講師からの一方通行ではない双方向の講座ができて良かった。
エントランス:
講師に「初挑戦」してみての感想・感触を教えてください。
宮本さん:
一言で「防災」と言っても、例えば、災害のメカニズムとか、警報はどういう風に一般の人に知ってもらうための設定をしているかとか、細かい要素があると思うんです。だから今回の講座の中で「どういう要素を入れるか」というのが一番難しかった。疑問や知りたいことは、人によって様々だと思うので。そこで、今回は「自分の行動」に絞ってお伝えしたつもりで、ある程度(講師と受講者が)双方向のやり取りの中で「コミュニケーションしながら、お互いが考えていく」みたいなことができたところは良かったと思います。ただ、みんなが知りたかったところが私が今回お伝えしたものじゃない可能性もあるので。そこはアンケートなどで確認して、今後に活かしたいです。

いろんなことを自由に聞けて、いろんな世界を短い時間で知ることができて、すごくユニーク。とても好きです。
エントランス:
今度は、受講者としての感想を聞かせてください。
宮本さん:
講師側に立ったときに感じた、皆さんの反応と一緒ですけど「結構、何でも聞きやすい」ところが特長だと思います。知識をあまり持っていない前提で参加して、いろんなことを自由に聞けるっていう場なので。例えば他のカルチャースクールや市民講座だと、わりと専門家みたいな詳しい人が質問して、素人が何か聞くのは駄目なんじゃないかと思ってしまって、結局質問できない。ただ聞いて帰ってくるような、セッションやセミナーが少なからず存在すると思うんです。けれど、その点でエントランスは良い意味でハードルが低いですし。それに講座のテーマが、語学だけとか歴史とかだけじゃない。シリーズでもなく、いろんな世界を短い時間で知ることができて、すごくユニーク。私もたくさん参加してますけど、もともと強く興味があるとか、すごく詳しい訳じゃないテーマでも、毎回聞いて面白いなと思うので。とても好きです。