2025年秋期講座を公開しました

2025年春期の講座を終えて

2024年5月に開講した、カルチャーセンター「エントランス」。2度目の春を迎えた今期も、講師の方々や受講者の皆さまに支えられ、無事に終えることができました。

今回は、始業式を含めた全 18講座を振り返り、新たな取り組みを含む「良かったところ」そして見えてきた「今後の課題」をまとめています。2年目に突入できたからこそ、気づけたことも多々あります。「みんなでつくるカルチャーセンター」として、この振り返りを皆さまと共有できれば嬉しく思います。

目次

開催講座

良かったところ

大学生も講師に!

今期も「プロ」という枠組みにこだわらず、その道を愛し、精通している方々に講師として参加していただきました。 なかでも特筆すべきは、初めて現役大学生が講師に挑戦してくれたことです。その瑞々しさや挑戦する姿は、「エントランス」に爽やかな風を吹き込み、活力を加えてくれました。

ナビゲーター制度

初の試みとして、いくつかの講座では「ナビゲーター」を配置しました。「あたらしい世界」を提供する場として、その道に明るい人物(ナビゲーター)から、少しふみ込んだ質問や解説を加えてもらい、講座の密度を高めたいという狙いがありました。実際に、ナビゲーターの方々には講師をサポートする役割というよりも、講師と受講者の「橋渡し役」として、より充実した講座にしていただけました。

楽しさを広げる、招待チケット

会員の皆様にお渡しした「1回無料招待チケット」。これには「エントランス」の楽しさを知っている方から、次の方へと「体験の輪」を広げていただきたいという願いを込めました。 期待通り、ご家族やご友人伴って参加してくださいました。

幅広い「面白さ」を届けられた

思わず笑みがこぼれる面白さもあれば、神妙な面持ちで考えをめぐらせるような面白さもあります。「あたらしく知る、体験する、挑戦する」今期も、さまざまな面白さを放つ講座を共有できました。
とくに講師の方々には、講座の準備を含めて大きな負担を引き受けていただきました。それにもかかわらず、多くの方から「私も楽しませてもらいました」という有難いお言葉を頂戴しました。素晴らしい講座を作り上げてくださった講師の方々に、この場を借りて深く感謝申し上げます。

講座紹介

五感で味わう!「体験型」講座

ワークショップという形式で、とにかく自ら手を動かしてみる。すると、対象の「解像度」がみるみる上がっていくことを実感できた講座でした。自分の体を使う、それだけで座学だけでは得られない手応えを感じられる。また、教室を飛び出して「本物」を曇りなき眼(まなこ)に焼き付ける。そんな体験に価値を感じていただけたなら幸いです。

グラフィックレコーディングで広がる世界
スマホで撮る写真の世界をあじわう
国宝「曜変天目」を見に行こう

目からウロコ!の「教養/雑学」講座

一見どこにでもあるようなテーマの講座でさえ「そうだったのか!」という意外性と出会える内容でした。たしかに、知らなくても困らないことかも知れない。でも知ると、日常がふと彩りを増す。それが教養や雑学の価値だと思います。日々の暮らしに、古代中国や呪術師は無縁ですが、「こんなとこにいるはずもないのに」という意外なつながりを発見できる喜びの一助となりました。

現地を訪ね歩く世界史 中国大陸編
学んで、祈って、比較して
呪術師は何を治したのか?
世界が恋する日本茶
学びの「旬」
美術品入門 現代アートって面白いですか?

偏るほどに、広がる世界!「偏愛」講座

何かを思いっきり楽しんでいる人の目の付け所を教えてもらえれば、その魅力に気づけるかも、面白さが分かるかも知れない。たとえ結果的に理解できなくても、夢中になって面白がれている人のワクワク感は他の人へも伝播すると実感できました。偏愛ゆえの着眼点に「そんなところが?」と驚きつつ、「好き」というパワーに圧倒されて、ポジティブな熱量をシェアしてもらえた講座でした。

「団地学」入門
知識ゼロからはじめる大相撲の世界
ちょっとのぞいてみる宝塚歌劇

もっと、ええとこ再発見!「神戸」講座

神戸空港が国際線を開通するよりも前から、世界と深くピンポイントでつながっている地域があります。また「お洒落な街・神戸」のイメージが定着し、全国に浸透するまでのストーリーなど、市民でさえ全く知らない、あるいは知っているようで知らなかった神戸の魅力を、さまざまな角度から紐解いた講座でした。それらは、まだほんの一部なはず。「エントランス」の生まれた、神戸という街の魅力をもっともっと発掘していきたくなりました。

ヴィッセル神戸って、こんなに面白い!
世界と神戸をつなぐゲストハウス
神戸から建築入門 安藤忠雄建築編

語り合う化学反応を楽しむ!「座談会」スタイル

講師と受講者だけが向き合うのではなく、一つの卓を囲み、参加者全員が互いの顔を見て言葉を交わす。「エントランス」ならではのスタイルを大いに活かして、インタラクティブなやり取りを目的とした「座談会」を開催できました。「教わる」から「語り合う」時間の中で、コンセプトである「誰でも講師になれる」可能性も感じられました。何より、お酒があっても無くても楽しい時間でした!

ワインの楽しみ方座談会
これからの講座を考える交流会 Vol.1

今後の課題

講座の充実

今期導入した「ナビゲーター制度」のように、今後も講師と受講者をスムーズにつなぐ工夫を模索していくことが必要だと感じています。

ナビゲーターの存在に期待したのは、「良い質問」を投げかけることで初心者の方の理解を助け、さらに質疑応答の際の口火を切ることで、誰もが発言しやすい空気を作ることでした。こうした「場を温める仕組み」をブラッシュアップすることで、講座の心地よさと内容の濃さの両立を図っていきます。

初参加でも楽しめる場づくり

ありがたいことに、常連の受講者の方々にはインタラクティブな時間を楽しんでいただけているようです。 その一方で、初めて参加される方にとっては、発言することに少し勇気が必要な場面もあったように思います。

はじめての方も、ずっと受講してくださっている方にとっても、快適な空気づくりが課題です。発言や質問の機会を等しく分かち合い、全員が楽しめる講座のあり方を追求していきます。

リピーターや通常会員を増やしたい

現状、多くのスポット会員の方々に「興味のある」講座に足を運んでくださっています。私たちが次に目指すのは、さらなる「あたらしい世界」を覗いていただくことです。自分の興味の外側にもまだ見ぬ面白い世界が広がっている。「エントランス」は、その可能性にふれられる場でありたいと願っています。

そのためにも、ごく自然に「面白いから一緒に行ってみない?」と、大切な人を誘いたくなるような講座づくりを目指していきます。

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