岡部さんに次いで、多くの講座を受講された松野さん。お仕事がまだ現役でありながら、実にさまざまな地域コミュニティーに積極的に参加されていて、消防団や防災士としても活躍されています。阪神大震災とその復興事業に参加した経験から、防災や「まちづくり」に関する興味は、未だ途絶えないということでした。

あの先生出るんやったら「全部の講座、聞いてみよう」
エントランス:
とにかく顔も行動範囲も広い松野さんですが、エントランスは最初に何で見つけられましたか?
松野さん:
もともとはね、飛行機の型式証明(民間航空機が安全性などの基準を満たしていることを証明するもの)に関わっていた方がエントランスの講師におられて。
エントランス:
2024年春期の講師、川下さんですね。川下さんは以前に、松野さんと同じ会社で飛行機作りに携わっておられたので。
松野さん:
フェイスブックで、川下さんがエントランスを紹介されていて、「面白そうだなぁ」って思って見てみたら(エントランスの)運営に、岡部さんという自分の同窓生もいらっしゃって。
しかも、かつての恩師である南里先生が登壇されると知って、「これはもう、全部の講座聞いてみよう」っていうのが申し込んだ理由です。
何でもやるし、フィールドワークもある
エントランス:
エントランスのどこが、面白いって思われましたか?
松野さん:
まず題目。何でもやるやんか、僕の好きなコーヒーもあったし。あと、ちゃんとフィールドワークを交えてくれたから。フィールドワーク、好きなんですよ。
エントランス:
建築の講座ですね。座学とフィールドワークに日程を分けて、充実の内容でした。
松野さん:
講師は大阪公立大学の学生(院生)さんでしたよね。彼は体系だった知識があって、居留地時代からの建物について「神戸は温存しつつ応用展開していってます」って、脈々と現在につながっていることを話してくれたので、ああいうのはすごく面白いし。
エントランスの講師は、箱庭の育て方が上手い
エントランス:
興味の範囲が幅広くて、どの講座についても、ある程度すでに知識をお持ちの状態で参加されていました。そういう松野さんから見て、新しい「何か」はあったのでしょうか?
松野さん:
あのね、僕すごい独特な考え方を持っていて。もともと趣味が模型とか、計算のシステムとかで。そのせいか自分を取り巻く世界を、1つの箱庭として捉えているんですよ。
だから例えば、家族でも住んでいるマンションでも町でも、単位は何でもいいですけど、1つの組織(箱庭)を形成する上で「こういうノウハウを持っていれば、組織として何がしか形を成して、前向きにいける」とか、「こういう逆反応で、組織がバラバラになりやすい」とかが見えてきたら、すごくそれが面白くて。
僕は常に、その人を中心にした「箱庭」に興味があって、その作り方によって「これは上手いこといくわな」とか「これは無理があるな」とかに注目している。
で、エントランスで登壇されている方は、上手いことご自分の箱庭育ててる方が多いので、面白いなっていうのが率直な意見です。

自分プラスアルファを、どういう風に活かしていくか、考えた上でチャレンジしてる
エントランス:
一番参考になった「うまいこと箱庭作ってるなぁ」は、どなたでしたか?
松野さん:
やっぱり萩原珈琲(萩原英治)さん。
エントランス:
萩原さんは面白かったですね。圧倒的に個性的で。
松野さん:
面白かったなあ!昔から僕らには馴染みのあるコーヒー屋さん、会社で。「えぇ!そうなの」って、すごい良い意味のカルチャーショックでしたね。
エントランス:
個性的な資質を、経営者として上手く昇華されているというか、応用されていて素晴らしい。講座の内容も本当に良かった。
松野さん:
色々と、すごいなと。僕から見ると、あの人も自分の箱庭をお持ちで。その中で自分プラスアルファを、会社作りに、どういう風にアグレッシブにアクティブに活かしていくか、ちゃんと考えた上でチャレンジされていて。そういうのを感じられるのが、エントランスの登壇者の方なんですよ。

エントランスに個性はない
「自由に解釈してください」という場所だから、そこが好きなんですよ
エントランス:
では、エントランスの個性って、松野さんから見てどういうものでしょうか?
松野さん:
あんまり感じない。個性がないって言うたら失礼やけど(笑)。
エントランス:
いえいえ、大丈夫です。エントランス全体に関しては、あまり特徴を感じないですか?
松野さん:
あのね、受講者の捉え方によるんちゃうか、という。(エントランスは)「こうでしょう、そうじゃないですよね」っていう、決めつけや押し付けるような言い方を全然していないし。そういう講師も少ないし。「自分はこうやってますよ」という感じの人が多いから。
講座の受け取りに関して、エントランスは全然そこに口を挟まない。「自由に解釈してください」という姿勢だから、そこが好きなんですよ。
エントランス:
もしかしたら、そこが個性なのかも知れませんね。
松野さん:
それはその通りですね、おっしゃる通りです(笑)。
エントランス:
本日はお時間いただき、ありがとうございました。